HighFinesse/Angstrom社のレーザスペクトラムアナライザは、高速、高精度にCWレーザとパルスレーザの波長とスペクトル幅を測定できる、コンパクトで高感度な光スペクトラムアナライザです。
可動部分が無く、掃引しないで全波長域を測定することが可能な為、IR3以外は50 Hz ( 20 ms )で光スペクトル測定が可能です。
ランプ励起ガスレーザ、半導体レーザといった、マルチラインのスペクトル分析に最適です。
高精度で測定可能な最大スペクトル幅は LSA スタンダードモデルの場合、1.5THz、LSA2Rの場合、0.6THzです。
高精度: 3 GHz ( 3.9 pm ) @ スタンダード
A: 画面中段の High stage の Details Analysis 画面
高精度、高分解能で、波長測定可能ですが、計測可能なスペクトル幅の最大はスタンダードLSAでは、1.5 THz 、LSA2Rの場合0.6THzとなり、また使用するファイバにより仕様が異なります。
1.5 THz は波長に直すと、0.6 nm @ 350 nm、2 nm @ 633 nm、6.2 nm @ 1120 nm となります。
0.6 THz は波長に直すと、0.2 nm @ 350 nm、0.8 nm @ 633 nm、2.5 nm @ 1120 nm となります。
波長変動の分解能は350 mm 〜 1100 nm で、LSAは3 GHz ( 4 pm @ 633 nm ) LSA2Rは1.5 GHz ( 2 pm @ 633 nm )です。
隣同士のスペクトルの分解能は、スタンダードLSAで、シングルモードファイバを使用する場合は、λ/ΔλFWHM = 20000、LSA2Rで λ/ΔλFWHM = 40000です。
これは波長が短い場合これより分解能が良く、長い場合は悪くなる事を意味します。
例えば波長 400 nm の場合、Δλ = 400/20000 = 0.02 nm = 20 pm となります。
(330nm以下のUV波長域はシングルモードファイバが無いため、マルチモードファイバを使用した場合の分解能しか得られませんのでご注意下さい)
一方 50μm コアのマルチモードファイバを使用する場合、LSAスタンダードでλ/Δλ FWHM = 10000、LSA2Rで λ/ΔλFWHM = 20000 となります。
波長 400 nm では、Δλ = 400/10000 = 0.04 nm = 40 pm となります。
LSAは非常に感度が高く最大入射可能パワーが小さい為 ( 7 μW 程度 @ 633 nm )、通常の光源では、出力の全量をLSAに入射してパワーを測定する事は出来ません。また、縦軸は相対値となっており、dBm や mW 表示は出来ません。
パワーが大きすぎて測定できない場合、アライメントをずらしてファイバ出力を落とすと、レーザ発振領域以外の波長も拾ってしまい、スペクトル幅が広く測定されることがありますので、パワー調整は、アッテネートするか、ビームをピックアップして入力パワーを調整して下さい。
Details Analysis 画面の波長の表示は、マルチモードの場合、最大パワーの波長のみ表示されます。
波長の測定精度は350 mm 〜 1100 nm でシングルモードファイバを使用した場合 6 GHz ( 8 pm @ 633 nm )、50 μm のマルチモードファイバを使用した場合 12 GHz ( 16 pm @ 633 nm ) です。
スペクトル幅測定の精度は、シングルモードファイバを使用した場合、波長の絶対精度の 10 % です。
測定可能な最小スペクトル幅は、Spectral resolutionと同じで、測定可能な最大スペクトル幅は 、LSA-IR3以外のモデルの場合、1.5 THz ( 0.6 nm @ 350 nm、2 nm @ 633 nm、6.2 nm @ 1120 nm )LSA2Rの場合、0.6THzです。
・50 μm より大きな径をもつマルチモードファイバを使用すると、正しく計測できませんのでご注意ください。
・線幅オプションは、330nm以下のUV光の場合、シングルモードファイバが無い為、「 Out of Range 」と表示され、測定できません。
更新 2023/06/06